僕と三課と冷徹な天使

反省

食堂に取り残された僕は
お茶を飲みながら、ぼーっとしていた。

『あいつは平気な顔をしているけど
 実際どうなんだろうなあ』

部長が言っていたことを思い返す。

・・・ああ、そうか。

コオさんがどんな気持ちなのか、
全然考えなかった。

僕の気持ちに気付いてほしいとか、
注目されて落ち着かないなとか、
自分のことばかりだった・・・

さっきあっこさんに言われたばかりじゃん。

自分のせいで後輩が元気なかったら
どんな気分になる?

だめだなあ・・・

コオさんはいつもと変わりなく
そこにいてくれるのに。

それに応えられない僕。

どうしようもなく情けない。


・・・しかたないやつだなあ。
注目されても気にならないくらいの
楽しい会話をしろよ!

僕の中の僕が理想論を持ち出す。

・・・そこまでは無理だって。

でも、今度また手料理作りますね、
何食べたいですか?とか聞けばよかった。

そうだよ。

僕はコオさんの家に行けるんだぞ。

坂崎さんはもうきっと行けない。

・・・いや、行けるのか?

元彼って、そこらへんどうなの?

・・・ちょっとわからないけれども。

でも、僕にしかできないことが
きっとある。

もしかしたら
無理をしているかもしれない
コオさんのために。

よし、料理何作ろう。
と考えながら僕は立ち上がった。
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