鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~
──ズドン!!
「くっ!」
ムギの手から、幾筋もの雷が落とされる。
それらをあたしたちは飛んで避けた。
ムギは、冷たくあたしたちを見下ろしたまま、動かない。
彰さんと淀姫は、どこかへと消えてしまっていた。
どこかへと行ってるのかもしれない。
でも、今のあたしたちには、それを気にしている隙もない。
「ちょこまかと、小賢しいやつらだな」
威圧するようなその口調は、本当にムギのものなの?
あの、優しい喋り方とはかけ離れていて、信じようにも信じられない。