今宵あなたに愛されて

思い出。



ジャリッ


「誰だよ...お前.....」


血と汗で目がかすむ。


「さ、立って。あなたはこんなに弱くないはずでしょ?」


そう言って手を差し出す女の腕には“紅“と書いてあった。

はっきりとこの目で見た。
“紅“と刺繍されてあるのを。




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