俺様社長と秘密の契約
サッとそれに目を通した龍介は、不敵な笑みを浮かべた。

「…ふ~ん、わざわざ招待状をくれるなんてな。
しかも…実の弟にも」

「・・・・」

「まぁ、いい。来いって言うんだから、行ってやろうじゃない」
「…もう、これ以上、龍吾さんを傷つけないで」

「・・・・」
「私は貴方と結婚するって言ったはずよ」

「…傷つけられてるのはどっちなんだろうね」
「・・・え?」


「…一か月後、楽しみにしてるよ」
「・・・ヤッ!」

ドサッ・・・。

ベッドに押し倒された私。
龍介は、嫌がる私にキスをする。

・・・そして、胸元に、沢山のキスマークを付けた。

…それ以上の行為に、進もうとした龍介だったが、ピタリと手を止めた。

「こんな事くらいで、泣くな」
そう言い残し、部屋を出ていった。


…いつか、こんな事にも慣れてしまうんだろうか?

…いつか、龍吾への想いを、捨て去る事が出来るんだろうか?


・・・その答えは、どんなに考えても、出てくることはなかった。
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