俺様社長と秘密の契約
「…あの」
困った顔で、龍介を見た。

「…白も似合ってたけど、赤の方が、もっと似合ってるね」
「…」

「…自分で選んだの?」
「…」
その問いには、応えられない。

すると、龍介はフッと笑って、
「…そう、兄貴からの贈り物なんだ」
「…⁈」

驚く私をよそに、龍介はくるりと身をひるがえし、玄関に向かって歩き出した。

私はおずおずとその後を追いかけた。

…間もなくしてついた会場。
沢山の著名人、企業の社長などが集まっていた。

滞りなく進んでいくパーティー。
…なぜ、私達が招待されたのか、分からずにいた。

…そんな時、いつの間にか、龍吾が私達の前に来ていた。

「…理子を借りていくぞ…いや、そろそろ理子を返してもらう」

そう言った龍吾が、私の腕を引っ張り寄せた。
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