俺様社長と秘密の契約
「…今、龍吾社長が、会社の実権を握っているので、前社長は手を出せない。しかし、その株を全て私に託したんですよ。前社長は」

「じ、自分の会社を売ったんですか?」

「…えぇ、簡単に言えば。私としては、神宮寺はいいライバルです。競えばうちも相乗効果で、今まで利益を上げてきた。株をもらった所でもらおうとは思わない。しかし、それを盾に、理子さん、貴女を私のモノにする事は可能だ。そうですよね?」

「…」

「…交換条件ですよ。今持っている神宮寺グループの株を返す代わりに、理子さん、蓮城で、社長秘書をしてくれる事。どうですか?そんなに難しい話ではないでしょう?…あ、もう一つ。大事な株を返すんですから、理子さんには、龍吾社長との離婚も条件に入れさせてください」

「…卑怯な手を使うんですね」

「…すみません。手荒なマネはしたくないんですが、そうでもしないと、理子さんは、私の秘書になってくれないでしょう?」

「…」

「一ヶ月あげましょう。よく考えてください。…NOという答えが出た時は、神宮寺グループを吸収する事も考えてますので悪しからず」

そう言い残して創は理子の前から姿を消した。
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