俺様社長と秘密の契約
次の日の朝。

俺は、理子と共に、会社に向かう。
その車内で、理子に昨夜のことを告げた。

「理子、今日、俺の弟が会社に来る。来たら、社長室に通してくれ」

「わかりました。…弟さんのお名前は?
お会いした事が無いので」

「そうか、そうだよな。名前は御堂龍介。歳は、理子と同い年だ。

…龍介に、この会社を任せようと思っている。…だが、会長が反対してる。

会長に賛成して貰わないと、今後の話しが進まない」

「龍吾さん…私のせいで、ごめんなさい。私が、言い出したばかりに、大変な思いをさせてしまって」

「理子のせいじゃない。俺は、理子とずっと一緒にいたい。お前を守っていきたい。その気持ちしかない。

理子が幸せだと、笑顔で言ってくれたら、俺も幸せだ」

「龍吾さん、…ありがとうございます」
そう言って、理子は微笑んだ。

…その笑顔が見れたら、俺は、どんな業火の中も走っていける。
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