俺様社長と秘密の契約
「…じゃあ、彼女に想いはないんだね?」

「違う!」
バン!と、勢いよく、机を叩き、立ち上がった。

「…珍しいね、兄さんがそんなに怒るなんて」
ちょっと驚いている龍介。

「…ずっと想って来た、大事な人だ。
お前には、到底計り知れない想いが、理子にある。神宮寺を継ぐのは、あくまでついでた」

「ついでって…
そんな事聞かされたら、神宮寺財閥が泣くよ」
そう言って、龍介は苦笑いした。

「…とにかく、お前に理子はやらない」

「オレだって、生半可な気持ちで彼女を頂戴って言ってるんじゃないよ。

兄さんは、理子といつ出会ったのかしらないけど、オレと理子は、ずっと前に知り合ってる。

彼女の態度が少しおかしかっただろ?
彼女も、オレの事を知ってる証拠だよ」

…確かに、部屋にいる間、理子の態度は、明らかにおかしかった。
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