ゲーム〜2ndStage〜
「お帰り」

家に帰ると代夏が奥から出て来た。

あの日から変わらず、代夏の笑顔は愛らしい。

大人になった分色気が増した。

「ただいま」

代夏とはオレが大学を出て就職した直後に結婚した。
あの義兄の要請で、オレは婿養子として伊織家に入った。

春季さんは高校を卒業したあと芸能界に復帰した。

テレビ、映画、CMに引っ張りだこで、義兄を見ない日はない。

「お父さんおかえり〜」

代夏のあとをぴょこぴょこついてきた、かわいらしい足音。

小さい紅葉のような腕を振ってオレの前に立つのは

「ただいま、初言音(はいね)」

まるで天使のような愛娘。
今年で4才になる。

名前の意味は、彼女が生まれたときに上げた産声が、天使の奏でる音楽に聞こえたからだ。

「お仕事おつかれさまでした」

ぺこりと頭を下げる仕草は可愛くてしかたがない。

「初言音はおりこうにしてたか?」

「うん。お母さんに頼まれて、絵を渡したの」

「初言音がちゃんとお手伝いしてくれるから大助かりよ」
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