最高の誕生日
「あっ!えっと…す、すみませんでした!!」
勢いよく頭を下げたら、ぷって笑われた。
恥ずかしくて赤面したら、頭にポンって手が乗ったの。
「…入学式、始まるよ?」
そう言って爽やかに笑った顔に、私は一瞬で恋に落ちた。
その日から私は朔を目で追い続けた。
朔は一つ上の先輩で、モテモテだった。
けれど、朔は女性が苦手だから、アピールしてくる女子をとことん無視。
冷たい人って言われることもあったけど、みんな結局顔だった。