できちゃった結婚です!


新は普段クールでこういう姿を私に見せる事はまずない。
こんな新にきゅんとなりつつも少し低い声で握られていない方の手で
新のスーツを引っ張った。

「新、とりあえず靴脱いでリビングに行こうよ」

「うん」


素直に応じる新。小さく頷くと私の手は繋いだまま
反対の手で靴を脱いだ。
何とかリビングに着くと新をソファに座らせてお水を取りに行こうと立ち上がる。

「どこいくの?」

「お水、いるでしょう?」


ふてくされた新の手をやんわりとはなしてキッチンに向かった。


普段会社の飲み会ではあまり飲まない新。
だからこんな風に酔って帰ってくるなんてまずなかった。

一体何があったんだろう?


そんな事を思っていたその時だった。

「杏」



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