あなたのために…
「理沙、おはよ~。」


あっ、由香里だ。


「おはよっ。」



「そういえば、昨日の…」



由香里と日常会話をしているとき、


「うちのクラスって暗いよね。」


後ろでクラスの女子がしゃべっていた。



「あー、分かる。
でもあれでしょ、


谷宮涼太がうちのクラスにいるからでしょ。



なんか怖いからクラスがしーんとしちゃう。」

「なんでうちのクラスに居るんだろう?」



この人達は知らないんだ。
涼太が怖くないということを。



私と涼太は教室ではしゃべらない。



しゃべりかけようとしたことがあった。


でも雰囲気的にできなかった。

図書室の涼太と教室の涼太は全然違う。

…クラスの人にも分かって欲しいな。
< 17 / 35 >

この作品をシェア

pagetop