歌姫の君に恋をした。
「杏奈、美春は何があったんだ?」

輝夜は今の状況を杏奈に説明してもらった。


「美春…」


話を聞き終えた輝夜はただ寂しそうに美春を見つめ、無意識のうちに名前を呼んでいた。


「輝夜、美春をお願いね?」


そういった杏奈の顔はまるで美春の母親みたいな顔だった。
杏奈にとって美春は姉であり妹であり、仕事を支える人であり、娘みたいなモノで、大事な大事な親友らしい。
俺は杏奈から聞いた美春の過去に泣きそうになった。
それはこの場にいた皆がそうだった。
杏奈は話しながら泣いている。
それほど苦しい話…。


「話してくれてありがとな…」


そう輝夜は杏奈に言った。
杏奈はただただ泣いててそんな杏奈を優が慰めていた。
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