Not to memories
何かになってた
佐藤くんと別れて帰り道に今日観た映画をもう一度、自分の頭の中で考えて整理したいと思い、最寄りの駅の一駅前で降りて、家まで歩いて帰ることにした。

ブルルル
ん?佐藤くんからかな?

ブルルル


ブルルル

あれ珍しく着信だ。

スマホをポッケから取り出し画面を見ると、まさと?

「もしもし」

「ゆな?」

「どうしたの?さみしくなった??」

「ああ」

えっさみしぃわけねぇだろって、言われるかと。。
冗談で言ったつもりだったのに。。。
なんかあったのかな。。。

「え?どっどーしたの?いまどこにいるの?」

「ゆなといったケーキ屋」

「え?一人で?」

「ああ」

「待ってて。今近くだから」

プつ。

一人でケーキ?どうしたんだろう。
明らかに様子がおかしい。

走ったら10分くらいで着くかも。久々に走るとやっぱりきつい。。


はぁはぁーー
大丈夫かなー。


心配。。

ようやくケーキ屋に着いた。お店の中かなー?
あれいない。。

ケーキ屋の隣のビルの隅っこに
座っていたまさとを発見した。

はぁーよかった。

「まさと!!大丈夫??」

「。。。悪い。」


「いいって。。。はぁよかった。
どうしたの?なんかあった?」

「別に何も。ただゆなに会いたかっただけ。」

「???会いにケーキ屋にきたの??」

「。。。ゆなの家近いし、ここのケーキ屋うめぇし、、でもよく考えたら一人では、はずいなって思って。。」

「食べる?」

「だってゆな甘いの嫌いだろ?」

「そうだけど、チーズケーキは好きだし。」


。。。。。
あれ?まさとの顔が真っ赤。。
寒いからかな?

。。。。。

立ち上がらないし。。

ん?立ち上がれないとか??

まさとに手を差し伸べたが、動かない。。

「まさと?」

もしかして。。。

まさとのおでこを触るとかなり熱があるのが
わかった。

体は少し震えていて、まさとの目に力が入っていない。。

「大丈夫。。わりぃ。体調わりぃみたいだから、帰るわ」

「帰れないでしょ。少しだけ歩ける?」

私はまさとの腕を自分の首に回し、
まさとの腰に手を回して、自分の家に向かった。

途中からまさとの力が抜けて、
ほぼまさとの体重がのしかかって、
力に自信のある私でも
一緒に倒れこみそうになったが、
どうにか家まで到着。

ガチャ。

はぁーもう無理。
私は玄関でまさとを下ろしたが、
。。
寝てる。。

でもすごい熱だ。。。

「ゆな帰ったのー?」

「お母さん!ちょっと助けて!」

「え!!!!誰この子?
えっ!すごい熱。。。
とりあえずリビングに布団ひくから待ってて」

そりゃびっくりするよね。
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