初めてを君と。
二人が席に座って楽譜を見だした。

私はピアノの上の楽譜を片付けて自分の席に座る。

「嘉手納さん、あのさこの曲のこの部分教えてくれへん??」

いきなり宮前くんから話しかけられた。

いきなりのことに固まって声がだせない。

「あ、ごめん。迷惑やんな。」

そう言ってまた楽譜を見だしてしまった。

「あ、あ、、大丈夫だよ。どこ?」

私は宮前くんの隣に座って楽譜を見た。

ここ。と宮前くんが指さす先を見る。

「わかった!弾いてみるね。」

私は宮前くんから楽譜を、受け取った。

何回か分からない部分を弾いてみる。

「やっぱり嘉手納さんはすごいわ。
俺も同じ所分からんかったから助かった!」

田崎くんがピアノにもたれて鍵盤を覗き混む

「練習する?」

そう二人に視線を向けた。

私の声に宮前くんがピアノの椅子に腰かけた。

宮前くんと田崎くんはピアノの経験がなく、
保育科を、受験すると決めた高校3年からピアノを習い始めたらしい。
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