千年の時空を越えて

雪「遅くなりました。」


土「いや・・・。俺も今来た。・・・。ん?どした。元気がないぞ。」


雪「いえ・・・。別に。」


私は、お梅さんに会って、これからのあの人の運命を考えていた。


芹沢さん暗殺の時、横に寝ていたお梅さんも巻き添えで亡くなる。それが、堪らなく苦しい。


土「・・・っ。」


雪「え?」


土方さんに抱きしめられいる。


土「どうした?何かあったんだろ?言え。」


雪「何も。」


土「何もない奴が泣くわけないだろ!芹沢隊長に何かされたか?」


いつの間にか、涙がこぼれていたようだ。



どうして、涙なんかこぼれるの?こんなの初めてだ・・・。



ここの人達と一緒にいて、感情が出てきているのかもしれない・・・。





雪「いえ・・・。ただ、近藤組が恋しくなっただけです。」


そう言って、土方さんの胸に顔をうずめた。


すると、土方さんは、何も言わず、ずっと頭を撫でてくれていた。


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