千年の時空を越えて
長崎に着くと、まず、海辺に行った。
雪「確か、船の名前は、オテントーだったよね?・・・あった!良かった!船は、ちゃんとある!後は、高杉さんを探さなきゃ!」
あの人が行きそうな所・・・。
・・・遊郭だな。きっと。うん・・・。
私は、長州系の遊郭に忍び込む。
雪「やっぱり・・・。」
これだけ女好きだから、うのさん役に逃げられるんだよ・・・。全く。
私は、遊郭の芸妓さんの部屋に忍び込み、着物や、装飾品を借りる。
ここで、念のために言っておくが、“借りる”です。
パクってる訳ではありませんっ!
って、誰に、言い訳してるのよ!私・・・。
私は、高杉さんの部屋に入る。
一瞬、シンと部屋が静まった。
雪「お久しぶりです。高杉様?お元気で、いらっしゃいましたか?」
高杉「お・・・お前はっ!うのではないかっ!こっちへ来い!皆の者、出ていけ!うのと二人きりにしてくれっ!」
いそいそと皆が出て行った。
すると、高杉さんが、私を抱きしめた。
雪「ちょっ!高杉様っ!」
高杉「やっぱり、俺と、お前は、運命が交わるさだめなんだ!今度、出逢えば、離さんと言った筈だ。」
雪「そんな事言いましたか?」
高杉さんは、私の頬をつねる。
雪「痛いですっ!」
高杉「うの・・・。会いたかった!」
雪「高杉様に、お願いがあって来たんです。」
高杉「なんだ?」
雪「長州討伐が噂されています。対策はありますか?」
高杉「あー。その事か・・・。今、考えている。薩摩から、武器は買えそうだが、それだけだとなぁ・・・。」
雪「船を・・・。軍艦を買うのです。」
高杉「はぁ!?お前・・・。軍艦が、どれだけするのか、知ってるのか?」
雪「はい・・・。でも、あの、軍艦は、高杉様が、上海で、見てきた、アームストロング砲が積んであります!」
高杉「なんと!真か?アームストロング砲か!」
雪「買いに行きましょう!」
高杉「いくらするんだ?」
雪「ざっと、36500両くらいかと。」
高杉「3万!?・・・っ。」
雪「無理ですか?」
高杉「うーん・・・。あ・・・。いや・・・。イケる!藩の金を注ぎ込めば、イケる!よし!うの!買うぞ!藩の連中は、俺が、説得する!これが、あれば、戦になっても、勝てる!うの!礼を言う!」
ギュッと抱きしめられて、キスされた。
押し倒されて、耳元で囁かれる。
高杉「今度、会ったときは帯を解けと言った。」
雪「ちょっと!高杉様!」
小袖を引っ張られて、肩が、あらわになる。
高杉「お前・・・。男が、いるのか?」
雪「はい・・・前も、言ってましたよね?」
高杉「あぁ。逃げるための口実かと思っていた。こんな痕を付けて・・・。俺のも付けてやろうか?」
雪「結構ですっ!」
高杉「くくくっ。お前は、本当に、面白きおなごだな!」
高杉さんは、私の頬を撫でた。
高杉「おい。うの・・・。お前・・・。俺の妾になれ・・・。その口付けの痕の男など、忘れさせてやる。」
雪「高杉様、すみません・・・。私、その人が好きなんです。」
高杉「はぁ・・・。俺を、振るとは、なんておなごだ。くくくっ。」
高杉さんは、私の頬を、キュッとつまんだ。
雪「すみません・・・。」
高杉さんがオテントーで、長州へ帰るというので、何故か、私も一緒に、長州入りをした。
雪「あの・・・。私、そろそろ、京へ戻らないと・・・。」
高杉「うの・・・。やはり、俺は、お前と共にいたい。このまま、長州にいろ。」
雪「そう言って頂いてありがとうございます。でも、どうしても、帰らないと・・・。」
高杉さんに腕を引っ張られて、キスされた。
雪「っ!」
高杉「こんなにも愛おしいおなごは初めてだ・・・。」
雪「すみません・・・。私・・・。」
高杉「お前・・・。何か背負ってる物があるんだろう?」
私は、高杉さんの顔を見つめた。
この人は、凄い。
高杉「本当は、側に置いておきたい。でも、それだと、お前は、逃げていくんだろうな・・・。だったら・・・。」
今度は、優しく、キスをされる。
高杉「何か、あれば、すぐに俺を頼れ・・・。力になってやる。」
雪「ありがとうございます。」
私は、高杉さんに抱きついた。
そして、ゆっくりと離れた。