千年の時空を越えて
武里博士のラボの扉の前に立ち、先ほどのように全身スキャンされ、部屋に入った。


雪「博士、お疲れ様です。任務の為の薬をもらいにきました。」


そこには、今では、珍しい紙の本や、資料で埋め尽くされた所で、武里 蒼(たけざと そう)博士がうずくまっていた。


雪「博士!大丈夫ですか!?」


武里「あ!そこ!踏まないで!」


雪「えぇ!?どれ?ご・・ごめんなさい!」


武里「ちょっと動かないで!」


雪「はい…。」


ぎゅーっ・・・。抱きしめられつつ抱っこされ、踏んでいた紙から退かされた。


雪「あの・・・。セクハラです。」




武「そぉ?娘だから大丈夫。大丈夫。ちゅー。」


はぁとため息をついて、キスをよけながら、


雪「親子だって、先月、知ったばかりですけど。」


武里「そぉ?僕は君が産まれる前から知ってたよ?取り上げたのも僕だし。」


雪「それは、あなたが私を作ったからでしょう?」


と軽く睨んだ。

< 8 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop