3つ星物語
大地くんは、すげー、と手を叩く。

「あとは……どっちが玖生だ?」
 
野生の勘か? 森村くんは何故だか私だけ解ったらしい。

「俺、解んね」

「ちょっとー。大地、自分のカノジョぐらい当ててよね。ほら、ネイル! 指輪! ちゃんとしてるでしょお、私」
 
玖生が耐え切れず両手でゲンコツをつくり、高く上げて憤慨している。

「ははっ。お前が玖生か。悪い悪い」
 
大地くんは玖生の彼氏だったのか。そうか。
 
このじゃじゃ馬にも彼氏ができたか――。

「ちょっと、いつまで腕掴んでるのよ」
 
私は森村くんに掴まれたままの腕を振り解く。

「ああ、ゴメン」
 
彼は言葉だけで謝る。

「じゃ、私、放送係だから」
 
私は大地くんから文実の青い法被を受け取り、羽織った。
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