続・元殺し屋と、殺し屋






☆☆☆





文化祭も無事終了し、オレは1人である教室に向かっていた。




「総司クン!」

「こんにちは金森先輩」

「どうしたの?」



自分でもわかるほど、息が荒くなって来た。

…でも、花菜のためだから。




「返してもらえますか?」

「え?」

「3千円」

「はい?」

「中学の頃、金森先輩がオレから奪ったお金です。
全額返していただけますか?」

「え?今更?
てか僕じゃないし…」

「それは金森先輩の前だけです。
オレはいつでもオレです。
中学のオレとは違います」

「…そう」




金森先輩はすんなり3千円返してきた。




「それじゃ」

「待って総司クン!
…もう1度、アタシと付き合えないかしら?」

「無理です。
言いましたよね?
オレはあの頃のオレとは違います。
…今だって、女性恐怖症を患いながらも、良い彼女に出会っていますから」





< 71 / 308 >

この作品をシェア

pagetop