Spise・Love〜私が歩いた道〜

悔しくて仕方がなかった。
自分がもっと嫌いになる。
必要以上に自分が憎くなる。




人は誰しも、自分の好きなところがあると思う。

人それぞれだけど、それは自分の気付かない位に小さいのかもしれないし、大きいかもしれない。




でも自分が好きな美優は、ほんのちょっともないんだ。
こんな悲しいことは無いと思う。




だってそれは、自分の存在が認められて無い様で、この場所で美優はいらない存在なんだって。
思ってしまう。




少なくとも高瀬家の家族は、美優の存在を認めてくれているかもしれない。

それだけで安心するのに…




自分が自分を認めていないから、そうマイナスに思ってしまうのかも。




こんな美優みたいに、竜には自分を責め続けて欲しくもないし、苦しみ続けて欲しくない。




こんな苦しみは美優だけで、十分なんだから。
竜はそんな思いしないで。



美優はさっきよりも、ずっとずっと大きな力で、背中に回す腕を強めた。


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