先輩と、わたし。
「ん、じゃあ1つお願い。」
悠哉先輩はその笑顔のまま言った。
「俺を呼び捨てで呼んでから、キスしてみ?」
き…、キス…。
名前を呼び捨てするのはまだ大丈夫だけど、キスなんて…。
今まで全部先輩からだったもんなあ。
「澤木、ムリなの?」
わたしを澤木って呼ぶ先輩の声が、心につっかかる。
ずるいよ、先輩ずるい。
しょうがなく、わたしは先輩の真正面に向かって座った。
先輩の目を見つめるだけでも、こんなにドキドキしちゃう。
…こういう恥ずかしいことは、さっと終わらせちゃった方が良いよね。