三太くんは１日サンタ

「行き先は、相棒のトナカイがちゃ～んと分かっているから大丈夫！三太くんはたどり着いた家の玄関先に、そっとプレゼントを置いて来てくれれば良いんだよ。そうすればその家の大人が、寝ている子どもの枕元に持って行ってくれるから」


おじいさんはにこにこと笑いながらそう言いました。


最初はただただおどろいていた三太くんでしたが【ぼくがやらなくちゃ、みんなプレゼントをもらえなくなっちゃうんだ…】と考えました。

そして三太くんは元気にお返事したのです。


「分かったよ、おじいちゃん。ぼく、プレゼントくばりを頑張るよ！」


こうして三太くんは１日サンタをまかされることになったのでした。


お父さんとお母さん、そしてポチとの楽しいクリスマスパーティーを終え、自分のお部屋に戻った三太くんは、ソワソワと落ち着かない気分でその瞬間を待ちました。


すると、時計の針が９時を指したその時、窓からコンコンという音が響いて来たのです。