タイヨウのウタ
1.タイヨウの涙

side煇(hikaru)

「もしもし、輝くん?急にごめんね。あのね−」

久々に鳴った電話の声は、別れた彼女のお母さんのものだった。
いきなりのことで、心の準備ができてなかった。

晴香から、預かっているものがある。
突然だけど取りに来て欲しい。

それが、晴香の最後の願いだからーー。


晴香は、俺の初めての彼女だった。
だけど、あいつにもう会うことはない。

だって、晴香はもう、この世にいない。


あいつは居なくなる前、俺が側にいることを許さなかった。
お願い別れて、辛いのと何度も何度も繰り返した。





なのに、なあ。


お前は俺に、何を残したっていうんだー?





心臓が速く鳴るのは走ったからだと言いたくて、
俺は、雨の降る外に飛び出していった。
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