もう、誰も好きにならない。









・・・・・・・・・・・・入り辛。







視線を合わせぬ様、一目散に教室に入ろうとした時







「お、昼ドラビッチ冴木。 昼ドラ見すぎてビッチになったんだろ。 アレはダメだぞー。 あんなドロドロ参考にして実践しちゃダメだろうが」







二宮くんの横にいた男子が、ニヤニヤ笑いながらワタシの行く手を阻んだ。







「・・・・・・・・・・・・」







黙ってシカトを決め込んでいると







「オイ、冴木」







今度は二宮くんが絡んできた。







「・・・・・・・・・・・泣いて済まそうとしたんじゃない。 ・・・・・・・・・・二宮くんと、もっと仲良くしとけば良かった。 そしたら、こうなる前に、ワタシが間違った事をする前に叱ってもらえたカモしれないのにね」







二宮くんが喋り出す前に弁解をする。







さっきの涙を誤解されたままなのが嫌だったから。
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