月明かりと薄桜 -誠の絆-
「これ君にあげるよ」
そう言って後ろから伸びてきた手のひら
そこには浅葱色の糸のようなものがあった
まるでそれは
「この羽織と同じ色だよ」
新選組の羽織と同じ浅葱色
沖田さんが私に?
今日はおかしなことばかりだ
そして沖田さんは
再び私の髪を撫で一つに束ねたあと
その浅葱色の糸で結んでくれた
「ありがとうございます」
向きを変えて
彼の目にそう言うと彼の目に私が写ってるのが分かった
けど彼はこちらを見てくれない
遠くを見たまま
「悪くないね」
それだけ言って
また歩き出した