不器用ちゃんと不器用くん。
柊くんは、何も言わなかった。
黙り込んで、なんだか辛い表情をしていた。
その表情に、少しだけひるみそうになったけど、
あたしは、最後まで言葉を続ける。
「もう二度と柊くんを追いかけることはないし、迷惑かけない。だからもう、あたしにも関わらないで。」
そう言って、あたしはその場を去ろうとした。
でも、腕を掴まれ、その腕を引っ張られたかと思ったら、
次の瞬間には、もう背中は壁に当たり、柊くんに押さえつけられる形に。