ピンクパンサー


「意味わからん…
なんでそーなんの?」


「だってなんか悔しーやん」



亜紀子はハァ〜っと
ため息をついて言った。



「ほんまアホやねあんたは…
そんなことして何になんの?」



…亜紀子の問いには
答えられなかった。


亜紀子の言うとおり、
何にもならないから…



「アホらしい。
あたし帰るわ〜」


「えっ…亜紀…」


「ほなねー」




…どうしよう


亜紀子まで怒らせちゃった…


まぁ本気で怒ってる
わけやないと思うけど…



「ハァ…」




ため息をついたと同時に、
元彼の竜也が来てしまった。



「莉緒!久々やな!」


「竜也…。
ごめんな、急に呼んで…」


「全然!むしろ嬉しい♪
ほな、行こっか」


「あ、うん…」




あたしは罪悪感が残ったまま、竜也と街を歩き始めた。



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