Love Birthday‥

志則の家のチャイムを押すと、しばらくしてから志則が顔を出した。


やっぱりその顔はさっきよりも腫れていて……

胸がチクッっと痛んだ。



「どした?」


腫れた顔のせいか、志則の言葉がそっけなく感じた。



「傷の手当てしようと思って」


私が家に入ろうとすると、ドアを掴んでいる志則の手に力が入った。


「いいよ。大丈夫だから」

「大丈夫じゃないでしょ! ほら、中に入って!!」


ドアを引くと志則が立っているバランスを崩し、その途端に志則が悲鳴をあげた。



「イッテーーー!!」



悲鳴と同時に消えた志則の姿。


見下ろすと、両手で足首を押さえ、もがいている志則がいた。








< 32 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop