意地悪な男と恋をはじめます。
第漆(しち)話桜楽の過去
「今からある女の子の話をしてあげるわ
。」

「うん。」

「あれは・・・」
私は、ゆっくりと話し出した。

ある年の3月9日に、一人の女の子が生まれた。女の子の名前は、3月9日生まれで春と言うこと、そして、春に連想される花が桜。と言う意味と、人生を楽しんで欲しい。そういう意味を両親は込めて【桜楽】と名づけられた。

そうこれは、私の話。

しかも過去の話。

矢野がどう感じるかは、わからない。だけど話をしようと思ったから、私は話すの。
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