私の彼氏は専属SP！？
田辺さんは目を細め優しいまなざしで話を続けた。


田辺「蒼空さんなら大丈夫ですよ………。あの人チャラく見えて仕事には一途なんです。」

よ、よく分からない……。

田辺「なんで、ここのお店にしたと思います？ここに来るまでにパスタ屋さんはあったはずですけど。」

ここに来た理由？　

舞姫「お、美味しいからじゃないんですか？」

確かにここに来るまでにパスタ屋さんは3件ほどあった。だけど、そのお店を無視してこっちに来たのだ。あれほど、お腹すいたと言っていたのに。

でも、田辺さんは首を横に降る。

田辺「ここには裏口があって、いざという時裏口から出れるように、そして僕を"奢り"という建前で舞姫さんと２人きりで気まずくならないようにしてるんです……。」
　

正直驚いた。あの人がそこまで考えていたなんて。思いもしなかった…。


田辺「あ、それと蒼空さん呼びになってるってことは、蒼空さんが舞姫さんに心を開いている証拠ですよ。」

え？

田辺「蒼空さんは親しい人以外名前で呼ばれることを嫌がってるんですよ。」　
舞姫「え？でも、蒼空さんの彼女の一人の人とか名前で呼んでましたけど。」　

確かに車の中で電話をしていた時名前で呼ばれていたはずだ。

田辺「あれは、向こうが勝手に呼んでるんですよ。本当は嫌がってますから。」
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