【完結】遺族の強い希望により
だが、母は『信じろ』と言いながら何故あそこまで、全てを知ってしまった後の玲奈のことを案じていたのか。
最後に残してしまった手紙が、その答えなのではないか。

いくら良い方に考えようとしても、最後の手紙の存在が脳裏にちらついてどうにも気が晴れなかった。
こんなことならばやはり、多少の無理をしてでも一気に最後まで読んでしまうべきだったかもしれない。


テーブルに食事が並べられても、中々箸を付ける気にならなかった。
これを食べ終えたら、母との話が始まるのだ。

そこで最後の一通に隠された真実を聞かされるのだろうか。
それともノートや手紙には書かれていなかった何かだろうか。
或いは、母自身が長年抱えてきた思いを打ち明けられるのかもしれない。

そのどれだとしても、悪い想像しか出来なかった。
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