【完結】遺族の強い希望により
もう気付かれていることを確信した。
怒ってはいないようだった。
玲奈の母親の視線はしっかりと亮のクッションを捉えていて、むしろ困ったように苦笑している。


「すみません、勝手に……!」

「お母さん、私が頼んだの!」

玲奈が慌てて庇いに入ると、母親はくすくすと小さな声を出して笑った。

「大丈夫よ、別に怒ってるわけじゃないから」


それを聞き、ほうっと3人揃って息を吐いた。
亮は気まずそうに、クッションの下から缶を出して部屋の中央に押し出す。


「少しだけ、お邪魔してもいいかしら」

と母親が部屋の中へ入ってきて、缶を中心に囲むようにして、4人がひとつの輪になった。
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