日常・非日常
ある夜、そのに。
「…疲れた…」
ベッドに倒れ込む。今日は散々な一日だった。
今日入荷の客注品は入ってこないし、サイズの渡し間違いはあるし、上司はめちゃくちゃな事を言うし。
「…みんな勝手すぎっ」
イライラを通り越して涙が出そうになる。この「みんな」には、春樹も入っている。そして私も。

私はどうしたいんだろう。ずっと、春樹といる未来を夢みてた。夜も朝も、おはようもおやすみも。でも、それは同棲じゃだめなの?結婚じゃなきゃだめなの?本質的には変わらないはずなのに、形式ばった要因が私にセーブをかける。たてまえとか、しがらみとか。
< 17 / 37 >

この作品をシェア

pagetop