【完結】bitter step!
2人きり――良く似た人、だから?
期待と不安の入り混じった表情を一瞬で隠した純平は、呼ばれるままに美紗について生徒会室を出て行った。

彼は、ボクと目を合わせようとしなかった。
ボクと同じ筋書きを見たのかも知れない。

それでいい。
今は、自分のことだけ考えてればいいよ、純平。


そして室内には、ボクと響先輩が2人きりで残されたわけで。
急に静かになってしまった空気に耐えられず、ボクは残っていたオムライスを慌ててかき込んだ。


「――不安?」

先輩のその問いかけに、ボクは曖昧に首を傾げた。
笑ってみせたつもりだったけど、上手く出来たかどうかは自信がない。


「大丈夫だよ。何があっても――、そう簡単に壊れるものじゃない」
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