不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上
「…何だ怖い夢でも見たか」
『………』
…ちょっと違うけど、今はこのままがいい。
離れたくない。
さらに力を込めてぎゅっとすると、アカリさんもぎゅっと抱きしめ返してくれる。
すると、アカリさんはぱっとしゃがむと、私の太もも辺りを掴んで、持ち上げた。
抱っこ状態になっても、私はアカリの首に腕を回し、首筋に顔を埋めた。
「敵わねぇな…」
なんて呟きが聞こえたかと思ったら、アカリさんはそのまま足でガンとドアを開けた。