空のギター
 再会を喜ぶ雑談を続けたいのは山々だが、司会の女性は話題を新曲に対するものへと変える。Quintetがゲスト席に着くと、彼女は改めて五人に話を聞き始めた。



「今回歌ってくれる『光』は、Setsunaさん主演の映画でも使われているそうですね!映画では、Setsunaさんがソロで歌うシーンもあるとか……」

「えっ、何で知ってるんですか!?情報回るの早いなぁ……」



 苦笑するSetsunaに対し、爆笑する観客とメンバー達。CDには彼のソロバージョンである『光─feat. Makoto.F─』という楽曲が収録されており、Setsunaが映画で演じた役名の名義で歌っているそうだ。彼の歌とギターをじっくり堪能出来る一曲である。



「映画の公開が待ち遠しいですね!ところで、皆さんにとっての“ひかり”って何でしょうか?」



 司会者に言われ、五人が顔を見合わせる。自分達にとって眩しいもの、温かいと思うものは何だろう。数秒の間に彼らの脳裏をいくつもの候補が駆け抜ける。

 だが、最終的な答えはみんな同じだったらしい。ピタリと揃った返答が、五人の間に成り立った友情を証明してくれた。



「……“音楽”と“仲間”です!!」
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