Blue Bird
「おい、もう酔ってるのか?」

言いながら回された手を払った。


払われたことで急に不機嫌になる彼女、優奈。


「もうー私はただの客じゃないんだからね」

拗ねたようにそう言った優奈に俺は心底ため息をついた。優奈は別れた女だった。まだこの世界に来たばかりの時無名だった俺に目をつけて指名し続けてくれた。そして気がつけば仕事ではなく本気で好きになっていた。だがそれも昔の話。
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