モテすぎる先輩の溺甘♡注意報




その度に胸の奥がキュッと締め付けられるけど、別に連絡をとりたいとか付き合いたいとか、何かを望むことはなかった。



このまま時間が経てば、きっと何事もなかったかのようにひーくんへの想いは消える気がする。



てか、そうならないと困る。




開会式が始まり、去年優勝した青チームの代表が前にでて選手宣誓をした。



その後にいつものように長い校長先生の話を最後に開会式は終わった。



とりあえず席に戻ろうと歩いていると………



斜め前に紫色のTシャツを着ているひーくんの姿が見えた。



それには葉月たちも気づいたらしく、小さく「げっ」と呟いたのが聞こえた。




「まさかの本宮(もとみや)先輩も紫だったんだねー」


「ほんとにね。ま、でももう関係ないし!」


「まぁね!綱引きが一緒とかじゃなきゃまったく会うこともないからねー」




あ、そうだ。

綱引きは男女混合だから一緒にやる可能性もあるんだった。



でも、そんな偶然、漫画じゃあるまいし起こるわけないでしょっ。




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