俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
そんな慶太も、
ついでに、自分の近況を報告するだけあって、それなりに頑張っているようだ。


「その点、俺は気楽。期待されてないからね。良いタイム出すと、俺より周りが盛り上がってるし…兄貴のおかげで悪い扱いされずに済んでるんかな?」

「君の人望だよ。」

「…それってどんな?」

「んー…無邪気?!」

「その答えは、なんとなく適切じゃなさそうな気がするけど……じゃあ俺、調子にノッて頑張っちゃおうかな!」

「そうそう!頑張れ〜!いつまでも1年のつもりでいると、もうすぐ後輩が入ってくるんだから…」

「兄貴も…次々に有望な人材が出てきて、焦ってんだろうなぁ。」

「…何も言わないけどね。」

「口にすら出せないなんてさ…挫折を知らないから弱いんだ!」


怒ったように慶太は続けた。

「だいたい、あいつ今何やってんの?こんな時でも帰って来もしないで、ヒキコモリかよ!」

「大学生になると色々あるんだって。」

「まただよ。いつもそうやってガキ扱い…中学ん時もそうだった!」

「そうだったね!こればかりはしょうがないね!」

「…ホントに、しょうがないのかな?」

「例えばさ、28歳と31歳って大差ないけど、18歳と21歳の差って、色々あるじゃん?」

「たいして変わんねー気がするけど。」

「…イイね!」

「なに?」

「君が言うと、本当に大差ない気がする。」

「…だろ!人との関係は、年齢じゃねーよ」
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