俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜

「その可能性はある。」

「しょうがない！あの馬鹿誘って飲み行くか！？」


そう言って、亜希がケータイを取り出し、紺野とつながると、
急遽、出先から参加するとの返事に、

「ふたつ返事だよ！良いね〜！このノリ！」

そんな、上機嫌の亜希だったが、
一瞬にして一変することとなる。


紺野が新しい彼女を連れて、姿を現わしたのだ。


なんでも、二人はデート中だったと言う。


惚気るように紹介する、紺野のその顔は、
酔ってもないのにシマリがなく、
しかも、
年下の彼女に合わせ、一滴たりとも酒を口にしなかった。


「あのさ、あんた何しに来たの？」

「ヒデ〜よ！そっちが誘ったんじゃん！」

「あのね、飲まないか？って誘ったの！彼女だって、デートの途中でこんなトコ連れて来られて…ちょっとは考えてあげなさいよぉ！ねぇ〜、ごめんねぇ！」


上手いことを言って、二人を追い返した亜希だったが、
なんとなく様子がおかしいことに、琴乃は気がついていた。


「アレは永いことないなぁ！だって、アイツがウーロン茶だよ！見た？」

「見たよ。」

「ムリしちゃってさ！」


亜希の、紺野への愚痴は止ることなく、いつしか、

「だいたい、今の男はだらしがない！！」

「はいはい。」

「駿祐だってそう！でも、一番ダメなのはケータかなぁ？」と

勢いで、口をスベらした。