俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
それは、
駿祐と琴乃のことが、噂になりはじめた、
ある日の事。


「ひがむなよぉ!」

笑いとばすのは、紺野だった。


「帰りが遅いんだから、二人で一緒に帰った方が安全だろ。それでカップルになれんなら、夜、テレビ観てる俺は、彼女なんかできねぇか?」

「なにおまえ、彼女ほしいの?」

「そりゃあ…なぁ。」

「だいたい、好きな女、いんのかよ?」

「俺、理想が高くってさぁ」

「ムリムリ!」

「なんでかなぁ?言っとくけど、俺だって、部活の帰りに琴乃ちゃんと帰ってるし、スポーツ観戦にだって行ったことあるんだけど…なぁ、亜希ちゃん!」

「あ〜、行ったねぇ。」

「なんだよ、おまえ等、グループ交際ってやつ?」

たちまち、お子様あつかいになる空気に、

「なんだよ!イイじゃねーかよ!これからだよバーカ…おまえ等、仲間に入れてやんねーからな!」


抜群な紺野の機転で、
それ以上、騒がれることは無かったが、

ふたりの関係も、
それ以上、進展することはなかった。


お互い、夏には、大会があったし、

琴乃の場合、
それが終われば、本格的に、受験勉強に突入した。


駿祐は、スポーツ推薦で進学する分、
練習に余念がなく、

ただ、

互いを励まし合う、メールの中でだけ、

“駿”と“琴”とで、

やりとりするようになっていった。
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