俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「良かったの?主役のあんたが抜けちゃって!」

「あ、イイのイイの!何かと理由つけては、ああやって騒ぎたいだけだから、あの人達は。」

「あんただって、あの空気に、まったく違和感なかったよ!ホントお気楽なんだから…大丈夫なの?」

「亜希ちゃんが僕を心配してくれてる〜!感激!」

「違うよバ〜カ!ちょっと羨ましいだけ!」

「ああ、羨ましいよ。」

亜希の言葉に、駿祐もつられて口を開いた。


「よく言うぜ!それは俺の台詞だよ!」

そして、紺野も言い返した。

「どう頑張っても、俺はおまえにはなれない…だから、自分にできることを探す。」

「それがアメリカにあんのか?」

「行ってみなきゃわからない…でも、少しでも広い範囲で探したいじゃん。」

「寺岡はさ、これから幾らでも世界を飛び回れるもんねぇ。」

「あはは、水泳大会が開催される国ならなぁ。」

「水泳オンリーかよ!あちこち行けても、やること一つみたいな言い方、二人揃って言うな!」

「だって、駿は自分が見つかってんだもん、しょうがないじゃんか。」

「そうだよ、そりゃ紺野に失礼だよ」

「なんで俺に失礼?」

「あっちでも見つけられない可能性があるじゃん。そしたらあんた、次はどうするの?」

「ひでぇ〜よ!」


3人の会話のやりとりを聞きながら、
地元すら出ていない琴乃は、少しだけ、焦りを感じていた。


そして、駿祐とは関係の無いことでも、東京へと繰り出す回数を増やしてみたりする琴乃だった。
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