恋愛喫茶店 ~罪と一緒にスイーツを~
「じゃあ、帰る?駐車場までだけど?」
「あ、わたしも親が駐車場で待ってるから、一緒。」
わたしの隣に靴がもう1つ増えた。2人で学校を出た瞬間に、ひとりぼっちじゃなくなったような気がした。
駐車場で、また明日と手を振って別れた。車まで嬉しそうに走って、いきおいよくドアを開けて、車に乗った。
「お疲れ。新しい友達できた?」
お母さんが聞いてきた。お父さんは心配そうにわたしを見ている。
「できた、できた!!」
ウソは、つかなかった。
これが、わたしの親友の星野あかりとの出会い。
今は、会っていない。ケータイにメアドと電話番号が残っているだけ。
だから、こうやって楽しかった時間を思い出して、思い出して。
ちょっとだけ、自分をなぐさめる。