海までの道 ~あなたと私の距離~


柚葉は先生の腕をパンチする真似をした。


腕をさする先生に私がふざけながら言った。


『そういえばタカ先は、腕痛いんじゃない?柚葉重かったでしょ。大丈夫?』


「坂井なんでだ?あー、また話したな」


柚葉を見ながら、真っ赤なったタカ先が言った。


「腕の痛みは、幸せの重みだ。なっ」


潮風とみんなの笑い声が合わさった。


海がまた、私達を近づけてくれた。
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