向日葵の事情

出陣


時雨が接触してきて2週間。

あたしは何事もなく学校に通っている。
まぁ、クラスの女子からの冷たい視線とか空海の幹部からの無視はあるけれど。


いや、これが"何事もない"なんだ。
寧ろ今までのあたしがイレギュラーだった。

ネオンの街を歩く売春女には
空海という場所は場違いだったんじゃないだろうか。

あたしの居場所は…何処?



ガラガラ

教室の扉を開けるとクラスが静まり返った。

数秒して女子が クスクス と笑い出す。


あぁ、こいつら何かやらかしたな、ってすぐにわかった。


机に着くと、お決まりの落書きが。

"ビッチ"とか"空海に近づくな"とか。


ビッチとか正解過ぎて言葉が出ない。
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