向日葵の事情

【時雨side】


「俺を煽るようなこと言って何がしたい?犯されたいの?」

有馬は俺を貶すかのような
冷たい目で俺を見上げた

「違うよ。あんたの…あたし達の父親に会いたいだけ」


父親…?
ふ ざ け る な


「あんなの!あんなの父親じゃない!」


「感情的にならないで」

つい叫んだ俺に冷静に返してくる


「もういい…血が繋がってるからって容赦しない」

俺は有馬の服に手を掛けた。


「ねぇ、知ってた?」

冷たい声。

「あたし、1年前、妊娠してたんだよ」


………は?

思わず手が止まる。

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