向日葵の事情
そうこうして理事長室の目の前
コンコン
「失礼します」
入った先には母親と同じくらいの年齢の男の人がいた
「やぁ、有馬ちゃん」
そう言って微笑む顔はどこかでみたことがある。
あ、もしかして…
「お?僕のこと覚えてる?真乃ちゃんのホームパーティに呼ばれたことあるんだけど…」
そうだ、なんか母親の親しい人の集まるホームパーティで見たことある
母親はホームパーティに呼ばれる人達のことをとても信頼しているらしく、その人達はあたしのことを知っている
まあ、会社関係のパーティには無名で参加していたけれど
「あー、はい。覚えてますよ。確か零士(レイジ)さんですよね」
「流石、真乃ちゃんの娘だね。記憶力すごいね。僕は真乃ちゃんの同級生なんだ」
確かに、話したことないし、名簿でちらっと名前を見た程度だけど