向日葵の事情

この人が、あたしの父親…

「似てない…」

「厳ついね」

「いや、失礼だから
母親似なんだね、とオブラートに…」

「いや、十分失礼だけど」


空海の君達、聞こえてるから。


「そうだね。有馬ちゃんは…お母さんの真乃さん似だから」

「すみません、それより話が聞きたいのですが」

あたしの用事は
何故、母親と嶺央さんの子供があたしなのか、だ。

「そうだね、話をしようか。
まず言っておくが、真乃さんは何も悪くない。悪いのは全部私なんだ。
誤解のないように」

嶺央さんは話し始めた。

< 134 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop