向日葵の事情

多分、この場にいる全員が驚いた。

空海もダメダメ社長秘書も真乃も。


「強くなったわね。
まあそろそろ動いても良さそうだし…7日は会見ね」

「ありがとう、お母さん」

真乃は目を見開いた。

「有馬…いま…」

「だめ、今のはサービスだからもう言わない」


久々に言った"お母さん"って言葉に
あたしは嬉しくなった。


「あっ、有馬もカミングアウトしてくれたし、ママからも報告しなきゃいけないことがあるの」

「ママってきもいからやめて下さい、社長」

もう調子にのって"お母さん"なんて呼んでたまるか。

真乃はしょげながら
爆弾を落とした。
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